無酸化焼入焼戻し(油)
NON-OXIDIZING QUENCHING AND TEMPERING
無酸化焼入焼戻しについて
無酸化焼入は、鋼を雰囲気中の適切な温度で加熱、保持した後、油で急冷する熱処理法です。
焼入のように鋼を大気雰囲気の加熱炉に入れ、変態点を超える温度に加熱、一定時間保持し、オーステナイト状態にすると、鋼の表面から炭素が抜ける「脱炭」という現象が起こります。そのため加熱、保持している炉内に加熱中の鋼と同量の炭素を含ませた加熱雰囲気を作ることで「脱炭」も「浸炭」もさせずに急冷し、鋼の組織をマルテンサイト状に変え、硬さ、耐摩耗性、疲れ強さを上げることができます。この焼入方法を無酸化焼入と呼びます。
また、炉内の加熱雰囲気を加熱中の鋼よりも高い炭素量とすれば「浸炭」、低い炭素量とすれば「脱炭」させることも容易です。無酸化焼入後の焼戻しは、焼入後の鋼を品質仕様に合わせるべく適切な温度で加熱、保持した後、空気で冷却する熱処理法です。この操作により、焼入処理のもろさを改善し、強さ、硬さは少し減少しますが、靭性(粘り強さ)を増すことができます。この一連の処理を鋼の質を調整(マルテンサイト→トルースタイト→ソルバイト)するという意味で「調質」とも言います。(※ 当社焼戻し炉については大気炉となります。)
無酸化焼入焼戻し詳細
適応材質
機械構造用炭素鋼
- S20C
- S35C
- S40C
- S45C
- S50C
- S53C
- S55C
- S58C
機械構造用合金鋼
- SCM435
- SCM440
- SCM445
- SCr430
- SCr435
- SCr440
- SCr445
- SCrB435H
- SMn433
- SMn438
- SMn443
- SMnC443
- SNC631
- SNC815
- SNC836
- SNCM240
- SNCM431
- SNCM439
- SNCM447
- SNCM625
- SNCM630
- SACM645
機械構造用炭素鋼鋼管
- STKM12
- STKM13
- STKM14
- STKM15
- STKM16
冷間圧造用炭素鋼
- SWCH15A
- SWCH16A
- SWCH18A
- SWCH20A
ばね鋼鋼材
- SUP-6
- SUP-7
- SUP-9
高炭素クロム軸受け鋼材
- SUJ2
金属射出成形合金
- FE-2NI-C
ボロン鍋
- SB25MKなど
主な部品名称
- シャフト
- ギヤ
- ネジ
- ボルト
- ナット
- タッピングスクリュー
- ワッシャー
- ブッシュ
- カラー
- ピストン
- プレート
- クランプ
- タペット
- スペーサー
- ループ
- セレーションボルトなど
適応ワーク
丸棒の場合・・・外径φ5~50mm×全長20~200mm
円形板の場合・・・外径φ5~100mm×厚さ2~10mm
ワーク重量・・・0.05~1kg(形状よりも、重さを優先に制限)